去る7月31日に提供を開始した、Yahoo!カーナビを、ちょっとした用事で車を使うことがあったので、早速試してみました。
どんな機能があるか、といった点には、今日現在(2014.08.03現在)でも沢山の紹介記事がありますし、公式ページ(http://promo.carnavi.yahoo.co.jp/)もありますので、そちらを見ていただくとして、個人的に気になった点等について、レポートしてみたいと思います。
なお、今回のルートは東京都中野(環状7号線付近)→首都高速C2初台南IC→首都高速3号線→東名高速→東名高速横浜町田IC→神奈川県東林間駅までを、車で走りました。
また、使った機材は
・タブレット : Asus MemoPad
・通信 : Wimax(ノーマル)
となっています。
【目的地検索】
スタートアップ画面
目的地検索は、アプリを立ち上げた時に画面上にある検索窓に文字を入力するか、検索窓右隅にあるマイクボタンを押すことによる音声検索が可能となっています。
また、検索窓に何も入力せずに左側虫眼鏡マークを押すと、目的地とした履歴やジャンル・住所などのボタンが現れ、それぞれに登録された方法により目的地を見つけることができるようになっています。
この音声検索が可能だということについては、運転中、信号待ちの時などにチマチマ入力せずにすむということですから、私にとっては大きなアドバンテージとなっています。
他方で、どうもいただけないのが、経由地が設定できないことです。色々やってみたり、ヘルプを読んだりしましたが、やはり経由地の設定の仕方は、私には見つけることができませんでした。ということは、やっぱり経由地設定はできないと見るべきなのでしょう。ぜひ次回のバージョンアップでは改善していただきたいと思います。
【ルーティング】
ルーティングで注意すべきは、最初に目的地を設定した時に「高速を使うかどうかを明確に選択すべきだ」と言うことです。
目的地が見つかると、「おすすめ」「高速優先」「一般優先」の3つのルートが示されますが、いくつか目的地を試してみましたが、たいていの場合場合、「おすすめ」と「一般優先」は同じルートを示しました。つまり、「おすすめ」=「一般優先」であることが多いようです。
おすすめ
高速優先
一般優先
これで困るのが、そうとは知らず、「おすすめ」を選択した場合、徹底的に高速道路を避ける道を指示しますし、あまつさえ、高速道路に乗っていても、途中のICで降りるよう指示され、さすがにこれには閉口しました。知っている道だから自信を持ってナビの指示を無視できましたが、知らない目的地だと、ちょっとどんなところを通らされるのかは少々不安でもあります。この辺りのアルゴリズムも、状況に応じてアップデートの際には見直して欲しいモノです。
すぐ先に高速入り口が見えていてもわざわざ下道を選択している
なお、リルートは、下手な安物ナビよりは遥に早いです。というか、見切りが早いようで、あっという間にリルートしてしまいますが、問題なのは、全く別の道を目指すよりは、元指示した道に戻ろうとするようなリルート指示jが多かったように思います。見切りが早く、また計算自身も早いだけに、これが、もっと別の道を行こうとするドライバーの意図をくんでくれるようなリルートだと助かるのにと、ちょっと残念なところでした。
逆にびっくりしたのが、目的地に着いたところでのアナウンス。大抵の(特に国産)ナビが目的地の100mぐらい手前のところで「目的地周辺です。運転お疲れ様でした」と案内を止めてしまうのですが、このナビは、目的地の玄関先で「目的地に到着しました」とのアナウンス。正直これにはびっくりしました。
バイクで使っている某社製のバイク用を謳っているそこそこ値段もするナビは、こともあろうか正面玄関の真裏に案内されることも多々ありますので、その点では本当に優秀なナビだと思います。昔のガーミンのナビもこんな感じでしたので、それを思い出しました。この点は、カーナビメーカーは見習って欲しいモノです。
【一般道の表示】
一般道の表示については、結構見やすいと感じました。
低スケールでは、バードビューというのでしょうか、3D表示モードだと建物も半透明で3D表示してくれるので、あまり地図が苦手な人であっても、イメージはつかみやすいと思います。
10mスケール
20mスケール
40mスケール
80mスケール
150mスケール
300mスケール
600mスケール
一番気に入ったのは、細かい脇道を300mスケールまでちゃんと表示してくれたこと。車で使っているHONDA純正ナビも、先述の国産バイク専用ナビも早々に見切って、細かい道の表示をしてくれなくなるので(200mスケールぐらいからは表示されない)、かなり不便さを感じている自分としては、とてもこれがありがたかったです。
というのも、渋滞している時に脇道に逃げようにも、道がどんなになっているのかがわからなければ脇道に入りようもありません。しかも、道は意外と地形を反映していることがあって、特に幹線道路以外の一般道がどう走っているかで、場合によっては地形をある程度読むこともできたりもしますが、表示されなければそれもできません。
なので、かつてのガーミンのナビの良いところは、好みによってこの細かい道の表示をどこまで表示させるか選べるのがとても便利で気に入っていたところの一つだったりするのですが、このYahoo!カーナビも同じように細かい表示をしてくれるのがとても気に入りました。
特に国産ナビメーカーはこの点は見習って欲しいモノです。
なお、案内ポイントになっている大きな交差点などは、レーン表示もしてくれましたので、これもとても便利に感じました。
【高速道路標示】
割り切っていると言えば、高速道路標示もかなり割り切っています。
ご覧のように、基本的には地図は表示しないで、インターチェンジだけを表示する形になっています。この辺は潔いのは良いのですが、やはりどの辺を走っているかも知りたいと言えば知りたいですので、地図も表示できたらと思いました。
というのも、このナビのウリの一つに、Yahoo!のアカウントをもっていてログインすると、VICS情報による渋滞表示もちゃんとされます。もちろん無料ですが、こういった表示があるなら、なおさら高速でも地図表示ができたら良いのにと思いました。
なお、左下に「地図切替」アイコンがありますが、押してみるのを忘れましたので、もしかしたらこれを押すと地図が表示されるのかもしれません。今度試してみたいと思います。
→
それぞれの案内ポイントでは、左上に分岐やETCレーンの表示がされますが、近くなってくると、その表示も拡大されるというギミックになっているのはちょっと感心しました。この辺はプログラマーさんのこだわりなんでしょうね。
それと、もう一つこだわりを感じたのは、出口の表示です。
→
→
通常は「○○IC」という表示が出るだけで、それが出たところで本線からインターへのレーンに移り、そのまま料金所を出て行くことにないりますが、この間通常であれば「○○IC」という表示だけで、降りるインターの指示と料金所も合わせて案内していることになります。
ところが、このYahoo!カーナビは、ご覧のように、インター名と料金除名を別々に表示しています。これには正直びっくり!
こういう表示方法には慣れていませんでしたので、「もう一つ先のICで降りるんだな」と、つい高速を降りずに通過するところでした。この辺りは、好みもあるのかもしれませんが、やはりIC名だけで良いような気がします。この辺はユーザーの皆さんの意見を聞いてみたいと思います。
【総括】
正直なところ、無料ですしあまり期待していなかったところがあったのですが、使ってみたらびっくり!無料でここまでできるなら十分だと思います。
今回は、スマホではなく、7インチタブレット+WiMaxという組み合わせで都会を走ったので、タブレットのGPS機能の良さと相まって、地図表示も現在地表示もとてもスムーズで、全く問題はおきませんでした。
これが、山岳道路や半島の先っぽなど、WiMaxのように高速通信できなかったり、そもそも3G回線が使えなかったりする場所に行ったらどうなるかは、またの機会に検証したいと思います。その辺は、地図のキャッシュがどれくらいできるのかにも寄るかと思いますが、人によってはそういった場所に行くことが多い人などもいらっしゃるでしょうから、地図のキャッシュができないようなら、このナビの使い勝手というか評価に大きく影響が出てくるかと思います。
ともあれ、これが完全に無料であることからすると、とてもコストパフォーマンスは良いと思います。
スマホやタブレットをお持ちの方は、ぜひ一度試してみられてはいかがでしょうか?
で、使い勝手の点など、ぜひ教えていただければと思います。
最近のコメント