この春、D750+24-120mmレンズキットの購入で念願のFXデビューを果たすことができたのは良いのですが、やはり、このレンズの巨大さを考え
ると、散歩のお供にはもう少し小振りなレンズ、しかもできれば単焦点で35mmぐらいのヤツが欲しくなります。で、皆さんのテストやインプレ、写真を見て
いると、「欲しい欲しい病」がさらに重篤化してしまっています。
しかし、レンズキットの価格は思っていた以上に財政状況に負担で、未だにPLフィルターを買えないでいる状況にあっては、レンズなんて到底手が出ません。
そこで、D7000の定番お散歩レンズである、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gを使うことを考えたのですが、これをDXフォーマットで使っても意味がないので、FXフォーマットで撮ったらどうなるかという実験をしてみました。
まずは、レンズの比較。これだけ大きさが違います。
これぐらい小さければ、ちょっと鞄に入れるのも、散歩に行くのに持ち歩くのも楽だと思います。
どこまで使えるか、実際に外に出る前に、壁紙で実験してみました。
レンズフードは装着し、カメラをFXフォーマットに設定して、絞り値を変えながら撮ったのがこちらです(ヴィネットコントロールはいずれも「標準」に設定しています。)。
f/3.2~f/4ぐらいだと、予想に反してケラレはかなり目立ちませんが、それよりもさらに絞っていくと、ケラレがどんどん強く出てきます。また、逆にf/2、f/1.8と開けていってもケラレというか周辺光量落ちが目立っていきます。
これを見ると、f/3.2~f/4ぐらいを使う分には何とか使えるのではないかと思えます。
ちなみに、1.2倍クロップの設定で撮影したのがこちら。
f/1.8~f/2の周辺光量落ちはレンズの特性上出ますが、f/3.2ぐらいまで絞っていくとそれも目立たなくなり、普通に使えることが判ります。
ということで、D750にAF-S DX 35mmを付けてDXフォーマット以外で使う場合、1.2倍クロップなら十分に、FXでもf/3.2~f/4ぐらいを使うなら、それなりに使えることが判ります。
そこで、夕方の散歩時この組み合わせで持ち出し、スナップでよく使うf/5.6~f/6.3ぐらいを中心に、お散歩スナップを何枚か撮って、実際のところどこまで使えるか、確認してみました。
いずれの写真も、レンズには純正フードを装着し、カメラの設定は、絞り優先AE、ISO:100、ヴィネットコントロール「標準」、ゆがみ補正「ON」、Jepeg「ラージ+BACIC」の撮って出しを横640pixに縮小した画像となっています。
f/2で撮影した、アジサイの花芽。
周辺光量落ちもあると思いますが、目立ったケラレはなく、個人的には、これならまぁいいかというレベルだと思います。
f/6.3で撮影した電車。
周辺部に家だったり電柱だったりがあってコチャコチャしているためか、思ったより目立たない感もあります。
とはいえ、壁紙での実験同様、しっかりとケラレは見えていますので、「物があって目立たない」というレベルではあります。
逆に言えば、f/5.6に1段開けても、被写体が、周辺部に何もない、例えば空のような場合にはしっかり目立ってしまっていて、正直、空を撮るのが好きな私としては、「ちょっとこれではなぁ~」というのが正直なところです。
ちなみに…、ということで、カメラ内レタッチでセピア色にしてみたのがこちら。
周辺光量落ちとケラレは全く違う物だということを承知で、あえて言いますが、何となくケラレもセピア色にしたことによって周辺光量落ちっぽく見えて、かえって「味」と言ってもいいかもとも思えてきました。
このあたりは、もっとコチャコチャしていない被写体とかだとどうかというのは興味があるところです。
スナップではなくテーブルフォト。
f/5.6まで絞っているのにもかかわらず、なぜかケラレが全く目立ちません。何かの拍子に露光補正が「-1」になってしまっていたこととの関連があるのでしょうか?ちょっと不思議です。
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ということで、FX機であるD750に、DXレンズであるAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gを装着し、FXフォーマットでどこまで使えるか、あくまでケラレという観点に絞って実験してみました。
結論から言うと、ケラレは、f/3.2~f/4で使う分にはある程度許容できるレベルですが、f/5.6以上の絞り値を多用するなら、やはり難しいということがわかりました。
もちろん、1.2倍クロップやDXクロップにすれば問題なくケラレは出てきませんので、十分に使うことができます。
ただ、今回はあくまでケラレに絞って実験してみましたので、ボケ味等々の点からの検証は全くしていません。この辺は、例えばDX機(手持ちでは
D7000)でのボケ味とFXに装着してのボケ味がどう異なるのか等はとても気になるところでもありますので、機会を見つけて、また実験してみたいと思い
ます。
そして、やはりFX機にはFXレンズで制約無く撮りたいというのもさらに強く思うところでもあり、ねらっている「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDが欲しい欲しい病」は、がさらに重篤化してしまいました。
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